梅雨の時期や、真夏、台風の時期に突然空から聞こえてくる花ちゃんの大嫌いな音「雷」。
柴犬の花ちゃんはこの雷が大の苦手!
雷もそうですが、花火や低くて唸るような音が全部怖いんです。。
花火や雷が聞こえてくると、身体をブルブル震わせ、心臓はドキドキ、呼吸もハァハァ、落ち着かない様子で部屋中をウロウロ。
あまりにかわいそうで「大丈夫だよ~」と声をかけたり、よしよしと身体をなぜても花ちゃんはパニックでこっちの声が届いてない様子。
皆さんのおうちのわんちゃんも、雷や花火のような大きな音を過剰に怖がり、つらい思いをしていませんか?
今回は「雷恐怖症状」からみる、ストレスのレベルに私達がわんちゃんにできることをみなさんとシェアしていきたいと思います!
- この記事でわかること
- 雷恐怖症状の具体的な特徴
- 雷恐怖症状への対策
そもそもなんで犬は雷を怖がるの?

うちの花ちゃんもそうですが、雷が怖いわんちゃんは少なくありません。
しかし、大きな音なら何でも怖がるのかと言われればそうではありません。
また、雷を怖がるわんちゃんの中には、雷がなる前から不安症状を見せる子もいるそうです。
じゃあわんちゃんは雷の何に反応しているのと気になったので、獣医さんに聞いてみたところ
- 音
- 光
- 風向き、雷によるオゾンのニオイ、周囲の明るさの急激な変化
- 静電気
- 骨伝導による振動
だそうです!
静電気や骨伝導は推測ではあるそうですが、雷が光、音が届く前に、花ちゃんの耳を塞いであげても花ちゃんはぶるぶる震えだしたんです。
いずれにしても、花ちゃんやわんちゃんが恐怖を感じているは、骨まで響き、まとわりつく静電気に生命を脅かす危機が近づいていると判断してのことでしょう。
また、雷に対して恐怖感じてしまうのは動物としての本能以外に、後天的に上ついたトラウマや学習があるとも考えられます。
- 子犬の頃の過ごし方
- 雷で起きた恐怖体験・トラウマ
- 飼い主が雷を怖がっている姿を見て学習した
- 雷がなるとと飼い主が優しくしてくれる、なだめてもらえることを学習した
- 加齢や、医学的な理由から
といった理由もあげられます。
子犬の頃の過ごし方
生まれつき音に敏感な子もいますが、生まれた環境やそこで感じたストレスによる影響も考えられるそうです。
また生後3~13週の社会化期に様々な音に適応することが不足しても(社会過不足)、人一倍敏感な子に育ってしまうことがあるそうです。
雷で起きた恐怖体験・トラウマ
社会化期に刺激に対して訓練はしたものの、雷がすぐ近くに落ちたことがありものすごい音を聞いたらトラウマ(精神的外傷)となってしまう場合もあります。
トラウマを取り除くことは時間と技術が必要です。
近くの信頼できる獣医さんや、行動診療科を専門とする先生に相談し、適切な治療を行うことをおすすめします。
飼い主が雷を怖がっている姿を見て学習した
頼りにしている人が怖がっていると自分まで不安になってしまうことってありますようね。
わんちゃんも同様に、雷を怖がっている飼い主さんの恐怖がわんちゃんに伝染するといったケースです。
信頼しているパートナーが「雷がなると、怖がる」=「雷は怖いもの」とわんちゃんは学習し、雷に怯えます。
雷がなるとと飼い主が優しくしてくれる、なだめてもらえることを学習した
雷がなると必ずわんちゃんのことを抱きしめ「大丈夫だよ」と優しくなでたりすると、「雷がなって怯えていると、ママが優しくしてくれる」と学習します。
うちの花ちゃんは私の言葉も聞こえないからこれは当てはまりませんが、わんちゃんはしっかり飼い主さんのことを観察し「いつもと違う」と認識しているんですね。
加齢や、医学的な理由から
病気や体調不良、加齢により不快感や不安に過敏に反応してしまうこともあります。
私たちも、疲れていたり病気の時は些細なことでもネガティブになり、不安になるのと一緒ですね。
雷恐怖症状ってなに?

先程の理由で、雷がなっているとき、または雷がなる前後におこる恐怖反応を「犬の雷恐怖症」といいます。
この「雷恐怖症」には、軽度のものから、下痢や嘔吐、最悪の場合ショック死してしまうこともあるそうです。
以下の行動やしぐさが見られる時は注意が必要です。
また、重度の反応、症状がみられる場合はおうちでできる対策では対応できないことがあります。
そんな時は動物病院に相談しましょう。
雷恐怖症の特徴や行動

【身体的や心理的変化】
- ブルブルと小刻みに身体が震える
- ハァハァと呼吸が荒くなる・舌を出して呼吸が乱れる(パンティング)
- よだれが過剰にでる
- 餌や水に手を付けなくなる
- ウロウロ落ち着きがない
- わんちゃんが恐怖を感じるときにおこる変化です。いずれも普段とは全く違う表情や様子がわかります。
【恐怖行動や反応】
- 逃避行動(外に出ようとする、リードを引きちぎろうとする、だっこを嫌がり攻撃する)
- お風呂場などににげこむ(水場)
- 吠える
- 飼い主の呼びかけでも落ち着かない
危機的状況から身を守る行動の時みられる行動や反応です。
お風呂場などの水場に逃げ込むのは、体に溜まった静電気を放出するためと考えられています。
花ちゃんもよくお風呂場に逃げ込みますが、お風呂場は暗くて普段過ごす部屋より周囲を囲われているということもあるかもしれませんね。
また、飼い主さんの呼びかけも聞こえない状態は、パニックにおちいり、人身のコントロールが効かなくなっている状態です
【注意!恐怖行動や反応がエスカレート】
- 吐き続ける
- 下痢が止まらない
- 血便する
- けいれんをおこす
- 失神する
これらの症状が見られた場合は直ちに病院へ連れて行ってあげてください!
また、上記の症状とまでいかないにしても、雷に対しての恐怖行動が気になる場合は、雷がなった時のわんちゃんの行動を動画などにおさめて獣医さんに相談してみましょう。
恐怖行動や反応は痛みや病気などで起こるケースもあるそうです。
恐怖・不安行動が現れたとき、私達に何ができる?

普段からできること・ストレス発散
わんちゃんがしたい行動(行動ニーズ)や運動、遊びなどが足りていないとストレスがたまり、些細な音に敏感になったりする場合があります。
牧羊犬のような賢いわんちゃんほど注意が必要です。
日常的に、わんちゃんの行動ニーズを満たす運動と、脳を刺激するゲームなどでストレスを発散することで神経が過敏にならないようにすることができます。
トレーニングやノーズワークを行う
服従訓練やノーズワーク、はなを使ったトレーニングを行うことで、わんちゃんは成功体験を通じ自信を見に付け、飼い主さんとの絆も深まります。
自信と強い絆が雷の恐怖克服のきっかけに繋がります。
小さな音でなれさせる
雷が録音された動画や音声を小さな音で流し、落ち着いていられたらおやつを与えるといった方法です。
これをわんちゃんが怖がらない音の大きさで繰り返しおやつを与えながらトレーニングします。
この方法はいろいろ難しいところがあるので行動診療科の認定医さんか、紹介されたトレーナーさんにアドバイスを貰いなが行うことをおすすめします。
安心できる場所を作ってあげる

わんちゃんが恐怖でウロウロしていたり、逃避行動が出た場合は、安全な場所を必死に探しています。
ベッドの隙間に大好きなクッションを置いてあげるとか、ケージにブランケットをかけてあげたりして安全な場所を確保してあげましょう。

うちの花ちゃんは猫のトムちゃんのおトイレの中に逃げ込む習性を見せていたので、同じような猫用トイレにクッションを敷いてあげています!
今では怖いことがあるとだいたいそこの中にいますw
トムちゃんがうっかりトイレしないか心配ですが今のところ大丈夫です!
ケージにわんちゃんが逃げ込む際は、扉を閉めず、自由に出入りできるようにしておきましょう。
行動が制限されると返ってパニックになってしまうこともあります。
雷による恐怖行動や反応が出た時にできること

飼い主さんは普段どおりに振る舞う
飼い主さんの行動に敏感なわんちゃんは、雷で慌てている飼い主さんを見ると

やっぱり雷は怖いんだ--
とパニックになってしまいます。
雷がなっても飼い主さんが普段どおり振る舞うことでわんちゃんも安心します。
優しく声をかけてあげるのもいいことです。
間違っても、落ち着きなく走り回ることを叱ったりしてはいけません。
サンダーシャツやストームディフェンダーケープで身を守る!
RPGで出てくる装備品のようなネーミングの商品ですが、ストームディフェンダーケープは静電を放出する効果があり、わんちゃんの不快感を取り除いてくれるものです。
効果をすぐに実感できる子もいれば、少し時間のかかる子もいるそうですが、雷が鳴った時、水場を探す子には試す価値はありそうですね。
サンダーシャツは犬の行動学に基づいて開発された、身体に適度な圧力をかけることで安心感を持たせる商品です。
ちょうど厚くて重めのブランケットをかけると眠くなる現象と一緒でしょうか。
不安解消効果があるため、ドライブやお留守番にも使えるそうです!
薬事療法
それでも、強い恐怖行動や反応を起こす場合は、おうちでできる飼い主さんの対策に限界があります。
そんな時は獣医さんにアドバイスを貰いながら適切な薬の投与を検討しましょう。
薬は使いたくない気持ちもわかりますが、薬の作用でわんちゃんの恐怖・不安・興奮を抑え、わんちゃんの苦痛を和らげてあげることは非常に重要です。
おわりに
雷に怯えるわんちゃんの姿を見るのはとっても切ないものですよね。
もちろんわんちゃん自身が一番つらいのもわかります。
「この子は臆病な性格だから」「これはしょうがない行動だ」と諦めてしまう方もいるのではないでしょうか。
わんちゃんは賢く学習できる動物です。
恐怖や不安をそのまま放置すると、恐怖行動が悪化し、雷がなってないのに雷を予見しパニックを起こしてしまうことにも繋がります。
まずは毎日できいることと、用意できる対策をし、それでもだめなら獣医さんに相談しながら、少しでもわんちゃんの不安を取り除くことみんなで努力しましょう!
大切な家族と過ごす、不安や恐怖のない、幸せな生活が訪れることを心より願っています。
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